富士通は、インダストリー4・0など、ものづくりに関するあらゆるデータがつながり、人とロボットが協調して生産する「次世代ものづくり」のICT環境の実現に向けた取り組みを開始する。高度な自律制御ができるロボットのシステム開発やIoT活用による工場設備監視、製造品質の予測などを社内で実践し、それらをモデルとした新ソリューションを今年10月から提供。
またロボットメーカーと連携し、製造現場への導入支援をスタートする。
ドイツが提唱するインダストリー4・0は、生産の自動化やネットワーク化によって製造に関するさまざまなデータと製造現場を連携し、ものづくりの改善、製造コストの大幅な実現を可能にすると言われている。日本の製造業でも、人と機械の協調生産を通じた需要変動への迅速な対応や、開発・設計から生産までのリードタイム短縮ができる次世代ものづくりの体制づくりが求められている。
同社は、ロボットの自律・協調制御のシステム開発、障害予兆検知や品質安定化を実現する工場内設備のリアルタイムチューニング、製造ラインを止めずに生産計画を割りふる動的アロケーション、ものづくりに関わる情報を統合的に扱い、距離を超えた遠隔地間コミュニケーションができる仮想大部屋技術などを社内実践し、それをモデルとした新しいソリューションを提供する。
■4月から「事業推進」立ち上げ
これにあたってロボットメーカーとの連携強化による技術開発と現場への導入支援を進め、システムインテグレーションの請負サービスも開始。さらに4月1日から専門組織「ものづくりソリューション事業推進室」を立ち上げ、社内実践からソリューションへの仕上げを円滑に進めていく。