島津製作所は、従来機比10倍の高速波長移動を実現したモノクロメータ「スペクトロメイト
SPG―120―REV」の発売を開始した。波長可変単色光源や発光体のスペクトル分布測定、物質の透過・反射特性測定などに適し、FPDやLED、太陽電池、カメラなどの製造・検査ラインの効率性向上に最適。また半導体製造装置の膜厚モニタとしての組み込みなどにも有効としている。
同製品は、波長駆動機構を見直すことにより、高い波長精度を維持したまま波長移動速度を従来機の約10倍の500nm/sに向上。摺動部の摩耗をなくし、耐久性も約5倍になった。
さらに分光器本体と波長駆動装置を一体化し、設置面積も従来機比で27%減まで小型化。省スペースに設置できるようになった。
多数の試料測定や光特性の面分布測定など繰り返し測定が多い場合や、測定波長の多い場合に対し、高いスループットでの測定が可能。また、これまでの波長移動速度では難しかったライン上での高速分光検査にも適用でき、食品の品質管理などにも適している。
紫外域(190~700nm)、可視域(200~900nm)、近赤外域(700~2500nm)のそれぞれの波長範囲に対応するラインアップをそろえ、用途に応じて選択可能。定価は65万5000円(税別)で発売から1年間で80台の販売を目指している。