14年の電気業含む工場立地が33%増の2491件に 製造業の国内回帰を反映

太陽光発電を目的とした電気業を含む2014年の工場立地件数が、13年比33・0%増と大きく増加した。電気業を除いても同22・9%増加しており、製造業の国内回帰の動きが表れている。電気業を除く地域別では関東内陸、関東臨海、山陽などが前年より増加している。

経済産業省がまとめた14年(1~12月)の工場立地動向調査(速報)によると、電気業を含む工場立地件数は2491件で前年より618件増加した。立地面積は7710ヘクタールで同2・4%と微増であった。電気業を除く立地件数は1021件で、前年比190件(22・9%増)となり、立地面積も1253ヘクタールで同176ヘクタール増(16・3%増)と2桁の増加となって、土地の面積が大きい電気業の伸び率が鈍化したことで、製造業などあまり大きな敷地を使用しない製造業の件数、立地面積の伸びが目立つ結果になっている。

電気業の立地面積は、12年から増え始め、12年が前年比約3倍の3138ヘクタールとなり、13年は同約2・5倍の7527ヘクタールになっていた。14年は7710ヘクタールと伸び率は鈍化したものの、依然10年、11年頃の約7倍の面積となっている。

電気業の伸びに隠れて製造業の工場立地の実態が見えにくくなっているが、14年の製造業1000件突破は、08年の1619件以来6年ぶりに大台に戻り、立地面積も09年以降では最も大きくなるなど、ものづくりの国内回帰の実態が数字で示されたことになる。

電気業を除く地域別立地件数は、関東内陸(161件↓223件)、関東臨海(63件↓106件)、山陽(36件↓63件)などが前年より増加している。

また、立地件数の上位は、関東内陸(223件)、東海(156件)、関東臨海(106件)の順で、県別では茨城県(75件)、群馬県(63件)、静岡県(55件)が多くなっている。

業種別の立地件数では食料品(179件)が全体の17・6%と最も多く、次いで金属製品(129件)が同12・7%、輸送用機械(98件)が同9・6%、生産用機械(79件)が同7・8%となっている。

金属製品、輸送用機械、化学工業(70件)、生産用機械など16業種が前年より件数が増えているのに対し、鉄鋼業、電子・デバイス・電子回路、ゴム製品など、5業種が減少している。

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