オムロンは、PLCなど従来型のコントローラの枠組みを超えて、あらゆるユーザーが自由に必要な機能を拡張できる統合型コントローラ「マシンオートメーションコントローラ」のラインアップ拡充として、NXシリーズ「形NX701」とNJシリーズ「形NJ101」を4月1日から世界一斉に発売開始した。
同社が推進するオートメーションプラットフォーム「Sysmac」は、情報通信技術(ICT)分野の最新技術を素早く取り込める構造を採用、ソフトウェアで各種のアプリケーション機能を作り出し、同社や60社1500アイテムを超えるパートナー企業のFA機器と簡単に接続ができる。
また、設計支援ツールとの親和性も高く、同社製統合開発環境「Sysmac Studio」はもちろん、図研社製電気制御CADソフト「E3シリーズ」、iCAD社製3次元CADソフト「iCAD」、MathWorks社製制御系開発ツール「MATLAB/Simulink」などと協調し、シミュレーションを活用した設計工数削減が可能となっており、設計者の意図を実際の設備に簡単かつ確実に反映させるような革新的なモノづくり環境が提供できる。
今回、新たに発売する「形NX701」は、インテル「Corei7プロセッサー(クアッドコア)」による業界最速(15年3月同社調べ)の演算性能と大容量メモリーを搭載し、「基本命令実行時間0・37ns」「モーション制御125μs/8軸(最大256軸まで対応)」「メモリー容量260MB」といった圧倒的な高速パフォーマンスと、産業用コントローラに求められる信頼性を両立している。
通信機能も充実しており、通信速度1Gbps対応の「EtherNet/IPポート」を2ポート標準搭載。EtherNet/IP通信は、汎用Ethernet機器と混在して使用することができるため、PCやサーバーなどの上位機器との通信にも通信トラフィックなどに余裕を持ったシステム構築が可能になる。
また、「形NJ101」は、これまで培った「Sysmac」のアプリケーション機能やソリューションを、既存の生産設備や汎用的な装置にも適用できるよう、ハードウェア性能をシンプル化したエントリーモデル。
同社は「Sysmac」を中心に最新のFA機器の開発に取り組み、各社が必要とするサービスやエンジニアリングサポートの充実を図るとしている。