富士ゼロックス(東京都港区赤坂9―7―3、TEL03―6271―5111、山本忠人社長)は、4K映像データと音声データ、LANデータを同時に800メートルの長距離伝送できる「4K
HDMI・IP伝送器」=写真=を開発。5月15日から発売する。
4K映像はフルハイビジョンの4倍の高解像度でデータ量が多く、伝送可能距離が短く、データ圧縮すると映像遅延が発生するなどの課題があった。同製品は、複合機向けに独自開発した面発光型半導体レーザー素子「VCSEL(ヴィクセル)」を応用した光ファイバーによるデータ伝送技術で、高精細な映像データを圧縮せずに光信号に変換して光ケーブルで伝送できる。30フレーム/秒の4K映像データを1フレームのタイムラグもなく伝送可能だ。
4K映像データと音声データ、LANデータを通信でき、映像機器とネットワーク対応機器を組み合わせたシステム構築が光ケーブル1本で可能。例えば、デジタルサイネージでタッチパネル操作に必要な制御信号を4K映像データと同時に通信できるようになり、LANデータ通信用の配線コストが削減できる。
利用用途としては、駅や空港、街頭のデジタルサイネージをはじめ、工場内の監視システム、教育現場でのタブレットを活用したアクティブラーニング、病院での手術映像の院内共有など、さまざまなコミュニケーションシーンを想定している。