「Japan IT Week 春」 話題のIT関連機器・システム・ソフトウェアなどが一堂に集結

IoT、M2M、組み込みシステムなど話題のIT関連機器・システム・ソフトウェアなどが一堂に集まる日本最大のIT展「Japan IT Week 春」が、13(水)~15日(金)までの3日間、東京ビッグサイト(東、西ホール)で開催された。主催はリードエグジビションジャパン。西ホールでは「第18回組込みシステム開発技術展」「第4回IoT/M2M展」、東ホールでは「第24回ソフトウェア開発環境展」「第20回ビッグデータ活用展」「第17回データストレージEXPO」「第12回情報セキュリティEXPO 春」「第9回Web&モバイルマーケティングEXPO」「第7回データセンター構築運用展 春」「第5回スマートフォン&モバイルEXPO 春」「第3回通販ソリューション展 春」、それに今回初めてとなる「第1回ITプロダクツ展」の計12展が開かれた。出展者数は合わせて1500社と、前回から約140社増加した。

「Japan IT Week 春」は、IT関連機器・システム・ソフトウェアを集めた展示会の総称で、秋にも開催されている。今回は新たに「ITプロダクツ展」が加わったことで12の展示会で構成される。

■アジアからの来場者急増
「第18回組込みシステム開発技術展」は、1998年にスタートした最新のデジタル機器や自動車の開発に欠かせない、組込みシステム技術に特化したアジア最大級の専門見本市。国内のユーザーが多数来場しているのはもちろん、近年、韓国・台湾・中国からの来場者が急増している。主な出展対象は、組込みシステム開発に必要なハードウェア、ソフトウェア、コンポーネント、開発環境など。
「第4回IoT/M2M展」は、IoT(Internet of Things)とM2M(機器間通信)に特化した専門展で、2012年から独立した形で開催している。今回から名称をワイヤレスM2M展から変更した。見本市の役割の一つは、新テクノロジーに光を当て、新たなマーケットを創ることであるが、組込みシステム開発技術展の小さなカテゴリーにすぎなかった機器間通信(M2M)技術は、モノのインターネット時代の到来を前に定着しつつある。今回から新たに「IoT」もコンセプトに加えて、最新トレンドの展示が期待されている。主な出展対象は、IoT/M2Mソリューション、IoT/M2Mプラットフォーム、センサネットワーク、M2Mモジュール・デバイス、RFID、M2Mデバイス構成要素、セキュリティ、測定器・シミュレータなど。

「第24回ソフトウェア開発環境展」は、「Japan IT Week」の原点の展示会で、92年にわずか84社でスタートしてから、今回で24回目となる。主な出展対象は、開発ツール、プロジェクト管理ツール、オフショアサービスなど、ソフトウェアの開発・保守・運用のための製品を取り扱う企業など。

「第20回ビッグデータ活用展」は、近年注目を集めている「ビッグデータ」の基盤技術から活用ソリューションまで、あらゆる製品・サービスが一堂に集まる専門展。主な出展対象は、ビッグデータ活用ソリューション・小売・流通向け・製造向け・金融向け・公共サービス向け・医療向け、基盤技術・蓄積・処理・分析・解析・活用、蓄積データの社外活用、ビッグデータ統合プラットフォーム、アナリティクス(分析)サービス・コンサルティングなど。

「第17回データストレージEXPO」は、企業の取り扱うデータ量が加速度的に増える中、情報の蓄積・管理を行うデータストレージの重要性がますます高まっている。日本のIT業界にデータストレージ技術が浸透する中で、大量のデータを取り扱う金融・医療・放送業界や研究機関からの来場は年々増加している。主な出展対象は、磁気ディスク、光ディスク、テープなど、膨大な情報管理のために必要なデータストレージ製品など。

「第12回情報セキュリティEXPO 春」は、なりすましや不正アクセス、サイバー攻撃などの社会的関心が依然として高まる中で、不正侵入、内部不正アクセスなど、情報セキュリティ対策のあらゆる製品を見ることができる。主な出展対象は、不正アクセス・ウイルス・情報漏洩対策など、情報セキュリティに関する製品・技術を取り扱う企業など。

「第9回Web&モバイルマーケティングEXPO」は、Webサイトやスマートフォンなどのモバイル端末を活用したマーケティングを行うためのサービスが一堂に出展する専門展。本展は「単なる業界のお祭り」ではなく、「ユーザーと商談する場」となっていることが大きな特徴。主な出展対象は、Web・モバイルサイト構築サービス、SNS活用サービスなど、Webやモバイルを活用したマーケティングソリューションを取り扱う企業など。

「第7回データセンター構築運用展 春」は、データセンターを作り、運用するために必要な製品が一堂に出展する専門展として日本唯一、世界でも珍しいデータセンターに焦点を絞った展示会。第1回から主要企業のほとんどが出展し、購入の決定権限を持った専門家が来場する商談展として定着している。主な出展対象は、サーバー・ラック・UPSなどのファシリティ、ネットワーク機器、データセンター誘致など。

「第5回スマートフォン&モバイルEXPO 春」は、スマートフォンなどのモバイル端末を活用した、最先端のサービスが一堂に集まる専門展。モバイル端末のビジネス活用を考えている情報システム部門・マーケティング部門などの様々な部門の製品の購入決定権限を持つキーパーソンの来場が非常に多い。主な出展対象は、スマートフォン・モバイル向けSaaSソリューション、スマートフォン・モバイルアプリ、アプリ開発支援、セキュリティなど。

「第3回通販ソリューション展 春」は、ネット通販市場がここ数年急拡大を続けていることに対応して企画した。主な出展対象は、ECサイト構築・集客、決済、物流、コールセンターなど通販事業をサポートするシステムやサービスを取り扱う企業など。

「第1回ITプロダクツ展」は、スマホ、タブレット、ウェアラブル端末、PCや、それらの周辺機器を一堂に集めた専門展。今年初めての開催で、法人ユーザーを始め、商社、卸、システムインテグレータや、小売店、通販関係者など国内・海外から最新IT製品の導入・仕入を目的とする関係者の来場を期待している。国内での販路拡大や世界各国への事業拡大など、販売チャネル開拓の絶好の場として見込まれている。主な出展対象は、スマホ・タブレット・ウェラブル端末、PC、PC周辺機器、スマホ・タブレット周辺機器、スマート家電(ネット対応、スマホ対応など)、その他IT関連プロダクト/グッズなど。

■セミナーも多彩に開催
「Japan IT Week 春」では、多彩なセミナーも連日開催された。
「組込みシステム開発技術展」関連では、組込みシステムに関する最新トピックを網羅したプログラムで、「モデルベース開発」「テスト」などのソフトウェアエンジニアリング関連から「マルチコア」などのハードウェア関連まで全23セッションを開催。「文書技術」「開発手法」「IoT」「自動運転」などの最新技術動向も学べるなど多くの組込みシステム開発のプロフェッショナルが集う。
また「IoT/M2M展」関連のセミナーでは「今後のビジネスモデル」「最新技術動向」「システム構築」「活用事例」などの観点から、IoT/M2Mの導入・活用に向けた課題や実践についてわかりやすく解説するとともに、IoT/M2Mに関する各社の現在の取り組みから将来展望まで、幅広く学べる。

一方、「データセンター構築運用展 春」関連では、「運用コスト削減」「災害対策」「強固なセキュリティ」などの観点から、国内外の最新鋭データセンターの技術動向や、データセンターをより効率的に運用するための最先端情報を学べる内容が予定されている。

なお、同時開催として、同じくリードエグジビションジャパン主催で「ライフサイエンス ワールド2015」として、東京ビッグサイト西3、4ホールを使って「第14回国際バイオテクノロジー展」「第2回個別化医療技術展」「第1回医薬診断薬研究・開発展」が行われた。世界27カ国から約600社が出展した。このうち、「国際バイオテクノロジー展」では、パートナー国に米国を迎え、セミナーから展示会まであらゆる場面で米国の最新バイオ研究・製品・技術が出展された。

また、ものづくりに関連して今回、「金属加工企業」「ワイパーメーカー」などのものづくり企業が生み出す新しいバイオ技術やサービスも注目される。

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