ベッコフオートメーション(横浜市中区桜木町1―1―8、TEL045―650―1612、川野俊充社長)は、碌々産業(東京都港区高輪4―23―5、海藤満社長)と由紀精密(神奈川県茅ケ崎市円蔵370、大坪正人社長)が共同で開発したデスクトップ型小型CNC旋盤「VISAI
L―01」に、同社の超高速のEtherCAT、DINレールにマウントできる小型CNCコントローラ、オープンなTwinCAT3ソフトウェアが搭載されていることを明らかにした。ドイツで開催されたハノーバーメッセで展示し、注目を集めた。
VISAI
L―01は、ミクロン単位の超高精度を可能にするデスクトップタイプの微細加工機。機械の高さ300ミリ、設置床面積800×560ミリ、重さ40キログラムのコンパクト、軽量で、家庭用のAC100Vで動かすことができる。
「振動を機械全体で吸収することで精度に影響を与えないようにするとともに、加工速度より精度を高くすることを重視した」(由紀精密・大坪正人社長)と言う。
CAD設計者の机の上、オフィスビルや、個人のガレージなどいろいろな場所で使用でき、インダストリー4・0を視野に入れて、Webインターフェイスを介してどこからでもアクセスすることができるように、クラウドでの使用も想定された設計になっている。
「VISAIは、日本の最先端の機械開発技術と、ドイツの最新制御技術の象徴的な連携事例である」(ベッコフオートメーション川野俊充社長)。
VISAIシリーズは、卓上旋盤で加工精度を損なわずにどこまで小さくできるかという困難な課題を克服しながら、ものづくりの喜びを味わえる機械として、期待されている。