第4次産業革命とも言われているインダストリー4.0やインダストリー・インターネットなどへの対応が各方面で進む中で、日本電機工業会(JEMA)と日本電気制御機器工業会(NECA)が、今後の取り組み策を検討する委員会を設置し、15年度から活動を始める。欧米の新たな動きに、日本のものづくりの強みと融合した展開を強めようとしている。
JEMAは、新年度からインダストリー4.0や、IoTなどのスマートマニュファクチャリングに対応する委員会を設立する。従来、通信、エネルギー、安全、IT化などの横断的な分野で、海外の概念的なシステム規格について検討するための委員会「システム標準化情報交換会」を設立して、対応してきた。4月からは、この委員会を継承・発展させる。
欧米で目指そうとしている工場内の設備などをインターネットでつないで、工場の生産性向上や新しいビジネスの創造を目指そうとするスマートマニュファクチャリングの目標などを調査分析。JEMAが目指すべき目標を設定しながら、国際規格活動につなげていこうとしている。
NECAは、企画委員会の中に「第4次産業革命WG(仮称)」を新年度から設立する。WGには、NECAの中にある各委員会の委員長クラスが委員として参画し、次世代事業への取り組みと合わせて活動する。
NECAでは、JEMAなどとともに、制御システムセキュリティ対策やスマート工場などを絡め、関係機関とも連携しながら取り組みを進める。
SCFでも講演会
今年12月に両工業会が共同で開催する「システムコントロールフェア(SCF)」の会場でも、これらに関連する講演会を開き、取り組み状況などを報告する計画だ。