オープンフィールドネットワーク「CC-Link IE」の普及活動を行っているCC-Link協会(CLPA)は、新たなCLPA幹事会メンバーに、米・シスコ社が加盟したことを発表した。
米国からの幹事会社は2014年11月に加盟したモレックス社に続くもの。
シスコは、Ethernetプロトコルやセキュリティ技術について、豊富な経験と知識を有しており、その製品もOAや家電の分野で広く使われている。
今後の製造業におけるものづくりの効率化・高品質化を目指す上で、接続製品から収集したデータを活用する同社のIoE(Internet of Everything)技術は、業務改善、社員の安全確保、意思決定の支援に貢献するものとして期待されている。
製造業の分野でもEthernetを活用する傾向にあり、特に工場内では、柔軟なネットワークインフラのニーズや、有益なデータを収集・整理する上で、より安全な接続を確保する必要性が求められている。
CLPAも、Ethernet技術を採用した「CC-Link IE」を提供しており、広帯域性や高信頼性を求める製造業に広く採用されつつある。CC-Link IEは、1ギガヘルツの広帯域性を有し、通信の定時性やセキュリティ性を確保するために独自のプロトコルを実装しているが、製造業で使われる端末やネットワークが多様化していることを受けて、今後はTCP/IPの技術も取り込むことを検討している。
シスコは、TCP/IPやセキュリティ技術に関する高い知見を持ち、またイーサネットスイッチや無線をはじめとする各種製品群を有することからCC-Link IEの進化に貢献することが期待されている。
CLPAは、2000年設立で、現在の会員数は世界で2337社(15年4月現在)となっている。幹事会メンバーはこれで10社になった。