安川電機は創業100周年を記念して、本社のある北九州市の八幡西事業所内の本社棟、安川電機みらい館、YASKAWAの森、カフェテリア(厚生棟)、ロボット工場(3棟)を合わせて「ロボット村」として、6月1日にオープンした。敷地面積は7万7000平方メートルで、ここを通してものづくりの「楽しさ・すごさ」を発信するとともに、企業として地域の発展とグローバル展開のモデル的な取り組みとしてアピールしていく。
安川電機みらい館は、同社の目指す「ものづくりの楽しさ・すごさ」を展示・体感・学習できる施設で約50台のロボットなどを配置。
1階では同社の「今」と「未来展望」を感じることができる。1977年に発売した全電気式アーク溶接ロボット「MOTOMAN1号」や、8台のロボットによるサイネージを使ったエンターテインメントショー、コミュニケーション型次世代ロボットと技術者の掛け合いなどを披露。
2階では、ものづくりの楽しさ・すごさを体験できるように、256個のサーボモータを駆使した壁面キューブの演出、ミニカーの製作を超小型ロボットで高速・高精度に実演するモデル製作ライン、さらにロボットを使った3つのミニゲームなどが設置されている。
3階は、ワークショップやセミナーなどを開けるゲストルームがあり、次世代の産学連携のコミュニティラボとしても使える。YASKAWAの森は、約1万平方メートルの緑地帯で、100種類以上の樹木・植物などで自然を楽しめ、平日は一般に開放する。ロボット村では、低炭素化社会の実現に向けて環境に配慮した「100のエコ」を目指し、CO2排出量を51%削減(2010年比)した。五つの工夫(つくる・ためる・へらす・ひろう・賢くつかう)で環境負荷の大幅削減を行っている。
なお、1日にロボット村オープニングセレモニー式典・祝賀会が同所で行われ、来賓約200人が出席した。
オープニングセレモニーで安川電機の津田純嗣会長兼社長は「人と機械が協調して動く理想的な工場『アンマンドファクトリ』を目指して取り組んできた。いま当社のロボットは世界25カ国で30万台以上稼働している。新しいものづくりの考えであるインダストリ4.0を、当社は1960年代から目指してきた」とあいさつした。