産業用ロボットの導入で頭を悩ませるのが”ティーチング”だ。専門的な知識と技術が必要で、難しい上に時間がかかる。富士ロボット(横浜市港北区篠原町2557、TEL045-517-7258、山下夏樹社長)が扱うオフラインティーチングソフト「ロボットワークス」は、大手自動車メーカーが採用し、ティーチング工数1/10を実現。簡単にティーチングができ、ロボット導入の強い味方だ。山下社長に聞いた。
-産業用ロボットの市場をどう見ているか?
山下社長
間違いなく盛り上がっている。人手不足が深刻化するなかで生産性も上げていかなければいけない。そこで役に立つのがロボットだ。しかし導入に際し、大きな壁がある。ロボットに動きを教え込む「ティーチング」だ。ティーチングが1人前にできるようになるまでには最低でも2・3年はかかる。外部から技術者を呼ぶと1日あたり1人で10万円以上と言われる。中小企業では予算的に厳しく、大企業でも導入できる会社は限られる。ロボットを普及させるには、ティーチングの問題を解決することが重要だ。
-他にもオフラインティーチングソフトがあるが?
山下社長
オフラインティーチングソフトを使えば、ロボットの実機を使わずにパソコン上で3D表示しながらティーチングできる。しかし、ほとんどのソフトの手間は普通のティーチングと変わらない。3DCADデータから自動でティーチングができるものもあるが、それらは1000万円以上もする。
また多くのソフトの最大の問題は、パソコン上でティーチングがうまくいっても、実機で動かすとズレるということだ。そのズレの補正をソフト上でできないため、現場で直すしかない。ここに多くの工数を要する。
-御社の製品は何が違うのか?
山下社長
1日のトレーニングで使いこなせるほど操作が簡単、ズレの補正機能もあるので大手自動車メーカーでティーチング時間が1/10になった実績がある。現場向きの豊富な機能も多くある。あらゆる3DCADで作成されたデータを取り込むことができるだけでなく、ノートPCでもサクサク動く。
-これからについて。
山下社長
産業用ロボットは約20年前からティーチングの方法は変わっていない。ロボットワークスでティーチング革命を起こし、生産性向上に貢献したい。