コグネックス(東京都文京区本駒込2-28-8、TEL03-5977-5409、井上誠社長)は、ロボット向けの販売を強化する。同社独自の画像技術を使ったセンサをロボットの「眼」としてロボットメーカーへの採用を進め、現在数%のロボット向けの販売比率を高める。
同社は米国に本社を置き、ビジョンシステム(画像処理システム)をベースに、この技術を生かしたバーコードシステムなどで製造業の検査、ガイド、識別、計測ニーズに応えている。
現在、売り上げの20%が半導体や液晶製造装置関係、30%が自動車、電子機器関係となっており、ロボット向けの販売比率は低い。
ロボットは、国内では人手不足と高精度なものづくりの面から、海外では人件費の高騰と安定した品質確保の面から導入が増えている。
特に、ロボットの眼に当たるセンサ部分に同社のビジョンシステムが求められており、「協力関係にある三菱電機以外のロボットメーカーとも商談を進めている」(井上誠社長)という。
画像処理で培ったカメラの認識技術は、バーコードリーダとしてはレーザー式とは異なった読み取りノウハウを発揮でき、また高速な読み取りが可能なことから、光電センサにかわるアプリケーションも増えている。
従来、国内では半導体や液晶製造装置関係向けの販売に注力していたことから「FA関係へのアプローチが遅れた」(井上社長)が、ロボット市場の裾野の広がりで、ロボットの眼としてビジョン技術が求められている。
こうしたニーズに対応して、新しいコンセプトの製品を近く販売開始する予定。
なお、コグネックスグループの2014年12月期の売上高は4億8600万ドルで、前年比1億3000万ドルの増加と好調な伸びとなっている。