【名古屋】電力価格の高騰によりファイバーレーザー加工機の需要が高まるなか、三菱電機は、加工時間の短縮、省エネ、操作性向上を実現した4kW出力のファイバー二次元レーザー加工機「ML3015eX-F40」を発売。さらに、今年度中に7機種を追加し、計10機種に拡充。拡販に力を入れる方針を明らかにした。
同製品は、中厚板、厚板に最適化した制御・加工技術により、板厚25ミリまでの軟鋼切断で、炭酸ガスレーザー加工機と同等の切断面粗さとテーパーを実現。板厚3ミリのステンレス材の加工でも、独自の高速レーザー切断技術により加工時間の短縮を可能にした。
また発振効率に優れたファイバーレーザー発振器と、高効率サーボモーター・サーボアンプ、インバーター制御冷却装置などを採用し、従来機に比べて消費電力を約60%削減した。
移動方式は光走査方式で、ストロークはX3100×Y1565×Z150ミリ。早送り速度は最大で毎分140メートル。最大加工板厚は軟鋼25ミリ、ステンレス20ミリ。標準価格は1億5700万円(税抜き)。生産台数は年間100台。
2014年度のファイバーレーザー加工機の販売台数は約60台。今年度中に6kW級4機種など、出力・ワークサイズ別に7機種を15年度中に追加発売し、15年度に約150台、16年度には約200台まで拡大する計画。
さらに、販売台数のうちファイバーレーザー加工機の比率を14年度の10%から、16年度には30%まで増やす。
氷見徳昭・FAシステム事業本部産業メカトロニクス事業部長によると「これまで炭酸ガスレーザー加工機が主力で、ファイバーレーザー加工機の機種が不足していた。名古屋製作所の生産ラインを増強しファイバーレーザー加工機の生産体制も整えた」としている。