ワコムは、産業機器の制御装置設計を仕向地ごとに仕様の違いに対応できる統合型エンジニアリングCADソリューション「ECAD dioシリーズ」の新製品として「ECAD dio DCX R2」を7月末に発売する。
新製品は、「ECAD dio DCX R1」の機能を踏襲しながら、設計者が作成した電気制御設計図面から部品情報を自動的に抽出して、部品リストやケーブルの配線・接続に関する「布線情報」などを作成して、製造部門支援まで含めたスムーズな図面の連携を可能にする。
また、仕向け先ごとの仕様の違いに対応するための「バリエーション機能」を搭載している。
仕様の違う図面を1ファイルにまとめて管理し、各バリエーション(仕様)の条件を切り替えて図面及び帳票を作成できる。
例えば、日本向けに設計した機器の図面を、中国やアジア諸国、欧米、ロシアなどの仕向地用に流用する際、電源電圧の違いやオプションの有無などによって、回路や構成部品の一部に変更が生じる。
従来は仕向けごとに個別の図面ファイルを作成して逐次修正部分を書き換えていたため、仕向けやオプションが増えるにつれて図面ファイル数が増大し、結果として管理も煩雑になっていた。しかも、大元の回路に変更が生じた場合、流用したすべての図面に修正を入れなければならないため、メンテナンス工数も増大していた。