産業用ロボットのさらなる普及が期待されるなか、オフィス家具大手の岡村製作所は、安全柵「プロフェンス」を発表。ロボットや加工機械をはじめ、製造現場での事故防止のための安全柵事業に乗り出した。
同社はオフィス家具事業で有名だが、一方で自動倉庫やコンベヤ、天井搬送装置などを開発・製造する物流システム機器の総合メーカーでもある。今回は、工場や倉庫向けの製品の一つとして新たに安全柵を開発したもの。
その狙いについて「これまで安全柵は、アルミフレームを組み合わせるタイプや都度設計のカスタム品が多かった。産業用ロボットが普及するなかで、標準品としてスチール製の安全柵に取り組んでいる企業は少ない。従来は一品もので価格が高く、納期もかかることからビジネスの余地があると思い参入した」(物流システム事業本部)という。
同社は、これまでも自社工場で工作機械やマテハン機器周辺で安全柵を使っていた。これをベースにして標準化・モジュール化したのがプロフェンスだ。
今はパネルと支柱による基本モジュールと開き戸、引き戸をラインアップ。JIS
B 9718(ISO138578)に則した安全設計で、網目は幅20ミリ×高さ100ミリ、開口部の安全距離(危険区域までの最小距離)は120ミリとなっている。
支柱は3方向にパネルを取り付けでき、柔軟なレイアウトが可能。組み付けは支柱の上下2カ所のボルトにパネルを引っかけ固定するだけ。高さも支柱の下部で10ミリの幅で調節可能。特殊工具や専門技術が必要なく、簡単に設置・組み替えができる。
ユーザーの声をもとに製品開発を加速。ラインアップを拡充し、普及を進めたいとしている。