アズビルは、プラントや工場全域で稼働する計装機器の異常予兆を長期間のプロセスデータ(ビッグデータ)から、24時間、機種を問わず網羅的に監視するシステム「BiG EYESTM(ビッグアイ)」を開発し、22日から販売を開始した。最小構成システム価格は400万円からで、3年間で80システムの販売を計画している。
製造現場では、安全と生産に大きく影響する計装機器の不調や故障などに対して、早い段階から予知し、これらのトラブルが起きる前に予防したいというニーズが増えている。
プラント工場などのプロセス工程では、一般にDCS(分散制御システム)に代表される制御システムによるプロセスデータのトレンド監視やアラーム監視が第1の目として実施され、現場はより早くそれらの異常に気づく対策を取っている。
また、最近はHARTやFOUNDATION Fieldbusといったフィールド通信ネットワークに対応した計装機器を導入することで、機器管理システムにより、機器の状態をきめ細かくリアルタイムで監視できる第2の目も活用されるようになってきているが、機器の更新を伴うため、現時点では一部の重要機器への採用にとどまるなど、プラントや工場全域で稼働する機器を監視できる状況には至っていない。
新システムのビッグアイは、第1、第2の目を補う第3の目として、通常、DCSなどが監視制御用に利用するプロセスデータを保存したPIMS(プラント情報管理システム)内のプロセスビッグデータから、機種を問わず、計装機器の異常予兆を早期に検出し、通知することで、安全性と生産性を実現できるもの。