オムロンは、米国のモーション制御機器メーカー「デルタ タウ データシステムズ(DT)社」の株式を100%取得して子会社化すると7月30日発表した。株式の取得は9月初旬に完了する予定。DTはモーション制御に特化したコントローラの専業メーカーで、設立は1976年。2014年の売上高は約50億円。従業員数178人。
世界最高水準と言われる50μsec/8軸のモーション制御を可能とするコントローラ「PMAC」を開発、製造、販売しており、米国や韓国を中心とする半導体・液晶ディスプレイ製造装置、工作機、包装機などに多数採用されている。天体望遠鏡やサイクロトロンに製品が導入されるほど、高い技術開発力とシステムインテグレーション力で定評がある。
日本ではピーマック・ジャパン(東京都中央区日本橋人形町3-6-7、松田聡社長)を1997年に設立し、営業活動を行っている。
今回の買収により、オムロンのPLCとモーションコントローラの機能を一体化した統合型コントローラ「NJ/NXシリーズ」にDTのモーション制御技術を取り込むことで、ソリューションの適用範囲拡大を図る。
特にDTのインバースキネマティクス機能は、ロボット制御などで有効な技術と言われている。
DTは、スイス、イギリス、韓国、中国、シンガポール、インドにも拠点があり、今後オムロンの国内外販売ネットワークと、DTのグローバルなエンジニアリング力と販売網を活用しながら市場への浸透を図る。