愛知時計電機は、異物・付着物に強く省スペースに設置できるFA業界向けの静電容量式電磁流量モニタ「エフモ(FMO)」を発売した。これは、五つの「ない」と五つの「できる」という特徴がある。五つの「ない」は、(1)可動部がない(2)電極が接液しない(3)直管部がいらない(4)設置場所を大きくとらない(5)電源ノイズ対策がいらない―などとなっている。
電磁誘導の法則を測定原理としており、流量計測を行う流路部は貫通構造で可動部がないため、圧力損失が小さく耐久性が高い。また、流路部に誘導体を混ぜたプラスチック素材を採用し、流体が電極に接液しない構造とすることで、異物・付着物に強い。
流路部を矩形構造とすることで、流路部内の流れを安定させ、直管部の不要を実現した。コンパクトなボディーサイズで、省スペースに設置可能。
五つの「できる」は、(1)流量異常がひと目で認識できる(2)複数設置時でも識別できる(3)外部入力で制御できる(4)流量表示を反転できる(5)流れ方向を切り替えできる-。
流量異常のレベル判定値を設定することで、流量正常時は緑色のLED表示、流量異常時は赤色のLED表示に自動で変化させることができ、表示を見るだけで流量監視の状態を認識できる。
複数台数の設置時でも識別できるA-Z・0-9・記号を使って、任意の名称・番号を設定可能。また、トリップ積算機能・ゼロ点調整機能使用時に、外部からの入力信号で、トリップ積算の積算値リセット・ゼロ点調整が行える。メイン画面・サブ画面の表示値を反転させて表示でき、簡単な設定変更により、計測する方向も反転可能。
システム例としては、電動バルブと組み合わせて流量制御を行ったり、パトライトと組み合わせて流量異常を目視で監視したりできる。冷却水やクーラント液の流量を監視することで、ダイカストマシンのバリ・ひけなどの品質不良、溶接機の溶接不良、切削加工機の穴加工寸法のバラツキなどを防止する。