普及が進む産業用ロボットと同様、サービスロボットもここにきて身近な場面で導入が進んでいる。
パナソニックは7月27日、シンガポールのチャンギ総合病院に同社の自律搬送ロボット「HOSPI」が導入されたことを明らかにした。
同病院は、ベッド数1000床超、約140万人の医療の受け皿となっている公立病院で、先端医療の中心的な存在となっている。HOSPIは医療品や検体、カルテなどの搬送を担当し、24時間稼働で人員不足や医療活動への注力をサポートする。また同病院では、ケアベッドと車いすの1台2役をこなす離床アシストベッド「リショーネ」の実証実験も行っている。
シャープは、7月17日に開業した長崎県のハウステンボスのスマートホテル「変なホテル」に、コンシェルジュロボット「ちゅーりーロボ」と、宿泊客の荷物を運びながら客室への案内を行う「ポーターロボット」を導入した。
ちゅーりーロボは、ハウステンボスと共同開発したコンシェルジュロボット。
客室のベッドサイドに設置し、音声で照明のオン・オフや目覚ましアラームのセット、天気情報の取得などが可能。
ポーターロボットは、タッチパネル搭載で、部屋番号を押すと自動的に客室に案内。最大50キログラムまでの荷物を運搬し、その運行状況のモニタリングも可能。
同社では、音声認識や人工知能などのインターフェイス技術や、生産装置、AGVなどで培った自動化・センシング技術を生かし、さまざまなロボットを開発していくとしている。
またネスレ日本は、昨年末から家電量販店のネスカフェコーヒーマシン売り場に、ロボット説明員としてソフトバンクの「Pepper」を導入。2015年末までに1000台の設置を予定。
サイバーダインは羽田空港と、人工知能を搭載して自律的に移動して掃除を行うクリーンロボットや搬送ロボットを導入することで合意。次世代型の空港モデルをつくるとしている。