首都圏産業活性化協会 バンコクに事務所開設 日・タイ企業の連携支援

【バンコク週報特約】東京都多摩全域、埼玉県南西部、神奈川県中央部を合わせた地域の産業活性化を目的として1998年に設立された首都圏産業活性化協会(TAMA協会)が、タイ・バンコクに事務所を開設。会員日本企業とタイ企業との事業連携などを積極的に推進していく。

バンコク事務所では、タイに進出しているTAMA協会会員企業、東京都中小企業振興公社の支援企業などが集まるコミュニティーを結成。活動の母体として複数の中小企業が集まり、環境などテーマ別グループを形成。「バーチャル大企業」として営業を展開する。

モデルグループとしてインダストリアル社(バンコク・ラートクラバン)をコア企業とする環境グループをタイで立ち上げた。中小企業が単独で大きな案件を受注するのは難しい。顧客企業にしても複数のSMEに分割発注するのは手間がかかる。そこで、環境関連の案件はまずインダストリアル社が一括受注し、それをグループ内企業の事業に応じて振り分ける。

タイ側と日本側との協働も可能。例えば、加工グループのタイ側チームが販路開拓の過程で受けた試作品の受注を日本側チームに依頼できる。TAMA協会の加盟企業は約600社。それに他県の自治体を通じた協力企業が加わる。提携相手はタイ側企業とのアライアンス構築も可能。

タイでは、クラスター連携した各企業のコア技術を明確にすることでタイと日本の産業補完を強化する「お互いプロジェクト」が先行している。同プロジェクトにはタイ側機関・企業も多数参加。タイの中小企業支援組織であるタイ・サブコンもそのひとつだ。

TAMA協会とタイ・サブコンは5月にMOUを締結。「日タイ両国の企業の接点を上手く作れるようサブコン協会と協働していきたい」(岡崎英人専務理事)。

サブコン協会のソムキアット会長も「タイ企業も品質向上のため高い技術の会社と連携したい」と力を込める。今後、サブコン協会ではTAMA協会会員企業のタイ進出を、政府機関での手続き、合弁先紹介、ビジネスマッチングなどの面で支援していく。

【連絡先】

タイTAMA協会タイ事務所(後藤謙介所長)
02-171-7680
日本TAMA協会(岡崎英人専務理事)042-631-1140。

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