産業用機器 難易度高まる電源設計 IoT技術の普及で多機能化

IoT技術の普及により、産業用機器も通信機能の追加など多機能化がより進んでいる。これにより、高機能なCPUの搭載が進み、機器設計における電源設計の難易度が増している。

パワーマネジメントIC企業の米インターシルは、パワーマネジメントICを取り巻く環境と最新技術について資料を公開した。

まず、DSP、ASIC、FPGA、マイクロプロセッサといった各種集積回路で、電源から供給される入力電源レールの数が増加しており、産業機器をはじめとした製品設計時に電源設計の難易度が高まっている。特に、システムの電力と動作周波数に対する要求が高まるにつれ、インフラ/産業機器、FA機器は、ノイズや不測の事態に対する脆弱性が一層増加している。

例えば、起動時の誤入力が、システム・ラッチアップ、信頼性低下、さらにはシステム故障さえも引き起こすことがあるという。

同社では、センシティブな複数電源レール・システムを採用するFPGAやマイクロプロセッサなどにおいて、電源入力の適切なスタートアップとシャットダウンを可能にする技術を持ち、同社製ICを電源回路に採用することでシステムの信頼性は大幅に向上するという。

産業用機器が高機能になるにつれ、個々の搭載部品に対する要求も高まるため、各デバイスメーカーの技術開発競争からも目が離せない。

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