日本電気制御機器工業会(NECA、曽禰寛純会長)は、「制御システムセキュリティ対策に向けての経営者向けセミナー」を東京のAP浜松町で8月21日開催し、約85人が参加した。このセミナーは、近年の制御システムを狙ったサイバー攻撃の増大に対応して、その脅威と対応策について会員会社に理解を深めてもらおうと、今年度から設置した「第4次産業革命検討WG」の第1弾の活動として企画した。
セミナーでは、政府のサイバーセキュリティ政策の取り組みについて、内閣官房情報通信技術総合戦略室参事官の上村昌博氏が「CPS時代に向けたサイバーセキュリティ経営」と題して講演した。上村氏は「サイバーセキュリティ対策は必要経営コストと捉え、セキュリティ認証済み機器を使うことで一定水準のセキュリティが確保できる」と強調。
また、VEC事務局長兼ソリューションアドバイザーの村上正志氏は「制御システムセキュリティ対策とプライベートクラウドを活用した新しい日本の強みにインダストリー4.1J」と題して、セキュアなプライベートクラウドの構築で、セキュリティ性の高い制御システムが可能になると述べた。
その後、第4次産業革命検討WG委員長の葉山陽一氏と制御システムセキュリティ研究会副主査服部真之氏による、インダストリー4.0の概要や制御システムセキュリティ対策ガイドラインの紹介などが行われた。