ロームグループのラピスセミコンダクタ(横浜市港北区新横浜2-4-8、TEL045-476-9212、岡田憲明社長)は、拡大するIoT市場に対し無線通信ICに加え、モジュール製品のラインアップを拡充している。機器開発者にとって、製品の設計期間短縮は常に課題となっている。
特に産業用機器は、インダストリー4.0やIoTという言葉に代表されるように、各種データ通信機能の搭載が必須。そのような中、ラピスセミコンダクタは、機器への組み込みやすさを追求した製品を続々とリリースしている。
たとえば「らくら~くモジュール」という名称のBluetoothSmart対応モジュールは、「電波法」「BluetoothSIG」ともに認証済みの”モジュール”として提供。面倒で費用がかかる認証取得作業や、アナログ設計・特性調整を不要にしている。サンプルソフトの提供や、スマートフォンで簡単に使える評価キットも用意しており、開発・評価工数も削減できる。また、試作の段階でも気軽に入手できるように、1個からモジュールをネット販売している。
同社製品を支えるのは、超低消費電力マイコンに代表される独自の「低消費電力化技術」と、無線通信LSIに代表される「高周波回路技術」。最近は流量センサ、温度センサなど、産業用機器でも電池駆動かつ無線通信機能を搭載する機器が増えており、無線モジュールに対する省エネニーズが高まることが推測され、今後も注目を浴びそうだ。