日本電機工業会(JEMA)は、2014年度における「モータ.インバータに関するユーザ調査(相手機械調査)」を実施した。前回調査は12年度で、今回は2年ぶりとなる。ユーザがモータを選ぶ際に最も気にするのは「価格」で、改善して欲しい点も「価格」。コストを最も強く望んでいる結果が明らかになった。
「モータおよびインバータを使用する機械」を生産する全国の1900事業所、モータとインバータの需要家を対象に調査した。同調査では、モータは容量70W以上の単相誘導モータと三相誘導モータ、永久磁石型同期モータ(PMモータ)、ギヤモータ、サーボモータ、70W未満の小形モータ、インバータは入力電圧600V以下、出力100kVA以下の汎用インバータを範囲としている。
モータを選定する上で最も重点を置く要素となっているのが「低価格化」。優先順位として1~3位を選んだ合計が81.1%で突出。1位で最優先するとした人の割合も52.5%に達している。次いで「短納期化」が46.7%、「小型化」(36.5%)、「高効率化」(34.0%)と続いた。
さらにモータに対して改善して欲しい点でもやはり「低価格化」が最も多く、69.3%に達した。2位以下は、「短納期化」(49.6%)、「小型化」(30.3%)と続き、コストに対するニーズが非常に高いことが分かる。
一方、改善事項として「高効率化」「海外規格.規制への対応」と回答した人がそれぞれ26.6%、23.8%おり、高効率モータ搭載による高付加価値化や海外向け機械への搭載ニーズも根強い。
またインバータの調査によると、インバータ使用台数は418万5911台。使用モータ台数は1046万9850台で、全対象機械に対する産業用インバータの装着率は40.0%にどとまる。最も装着率が高いのは「冷凍機および冷凍機応用製品」。ほぼ100%近い96.8%が装着している。
インバータを選ぶ際の基準については、「価格」(56.0%)と、「全般的な品質.性能(バランス)」(41.5%)が突出している。