第17回自動認識総合展-AUTOID&COMMUNICATION EXPO2015 東京ビックサイトで開催 97社4団体が最新技術披露

バーコード、RFID、バイオメトリクスをはじめとした自動認識機器関連のハードウェア・ソフトウェアを一堂に集めた展示会「第17回自動認識総合展-AUTOID&COMMUNICATION EXPO2015」(主催=日本自動認識システム協会)が、9月16日(水)~18日(金)までの3日間、東京ビッグサイト(西2ホール)で開催された。自動認識技術は、従来の「省力・効率」を求める分野に加えて、社会において人が安心して生活できる「安全・安心」の分野、物流・製造など現場の「見える化」の分野へも大きく広げている。

同展は「バーコード・2次元シンボル、RFID、バイオメトリクス、画像認識といったIDの最先端技術」とこれらを生かしたソリューション(物流、流通、生産、施設オフィス管理支援など)や応用システムを展示するもので、毎年開催されている。

今回も、自動認識ベンダー、コンピュータ関連業界をはじめ、アパレル、飲料、食品、出版、流通、物流、医療、セキュリティ、公共関係など広範囲な業種の開発、企画、営業、情報システム、設計、生産管理、購買担当者などの来場が見込まれた。前回は約2万5000人の来場があった。

ゾーン展示では、今回から「モバイル&ウェアラブルゾーン」が加わり、今までの「画像認識ゾーン」と「センサネットワークゾーン」の三つのゾーンになった。

■画像認識ゾーン
画像認識ゾーンでは、カメラ付きの携帯電話やスマートフォンが急速に浸透して、今では1人が1台の画像認識ツールを保有し、利用する時代となっている。製造工程での活用や、セキュリティ用途の拡大はもちろんのこと、生活者がもっと身近に活用し、情報入手するなどさらなる可能性を秘めている。

会場では画像認識技術による個体パターン認識や画像処理による画像情報の認識、バーコード認識、文字認識(OCR)、指紋・顔認証などを中心に、企業や生活者が利用できる応用技術などを幅広く展示。10社が参加。

■センサネットワークゾーン
センサネットワークゾーンでは、RFIDやNFCなどの自動認識で家、自動車、食物、流通製品などのさまざまな“モノ”を認識しインターネットに接続することで管理するIoT(Internet of Things)や、機器間のネットワークでつなぐM2Mなどセンサネットワークが注目を集めている。用途は製造工程、スマートハウス、交通、ヘルスケア、医療、農業、エネルギー管理、セキュリティ、災害対策など多岐にわたり、次世代社会を支える情報インフラ基盤として期待されている。

同ゾーンでは無線通信技術、センサ技術、クラウド、データ解析など自動認識技術でつながる各種センサおよびネットワーク構築を集めている。

5社が参加。

■モバイル&ウェアラブルゾーン
モバイル&ウェアラブルゾーンは、モバイル端末・モバイル連携機器、ウェアラブル機器などを集めた。

製造、運輸、流通、店頭などの現場ではモバイル端末の存在は今や珍しいものではなくなっているが、同ゾーンでは、それに加えて身に付けて作業効率を上げるためのウェアラブル機器なども集めている。モバイル&ウェアラブルと自動認識技術を融合することで、さまざまなイノベーションを試みる。11社が参加。

■自動認識関連セミナーも併催
一方、展示会に併設して「ビジネス・テクニカルスパイス自動認識セミナー」が3日間行われた。

9タイトル18講演のいずれも講師は各界の専門家が、切り口鋭く実例などを交えながら最新の自動認識技術について講義し、通常ではなかなか聴講できない内容となった。

「JAISAセッション」では、自動認識の統計調査報告や基礎知識講演(チュートリアルセッション)、受託事業成果発表などが行われた。

出展企業による「出展社プレゼンテーション」には、17日に4社、18日に3社が参加し、自社の製品・ソリューションを説明した。

また、「自動認識システム大賞受賞企業発表会」も16日開かれた。今年度の受賞企業は「フジサンケイ ビジネスアイ賞」が、竹中工務店/竹中土木/サトーの「除染廃棄物のトレーサビリティ管理システムラジ・クリーンT」、「優秀賞」が、デュプロの「QRコードと画像認識を用いた位置情報のデジタルデータ化」と サトー「自動認識技術を活用した訪日外国人客へのおもてなしサービス」、「大賞」が、凸版印刷/タニタの「PUF機能搭載RFIDを使った真贋(しんがん)判定サービスの導入」。

■「IEEE RFID―TA」の共同セッションも
今年の自動認識総合展は「IEEE RFID-TA2015(第6回国際会議)」と共同セッション(特別講演)を開いた。日本では初開催となるこの会議は、本来は国際会議参加者しか聴講できないセッションが、自動認識総合展の会場で聴講が可能となった。

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