アメリカの調査会社であるフロスト&サリバンは、通信システムの計測器市場について、IoTの進化で2021年には現在の約2.5倍となる9億ドル規模に到達する見込みと予測している。
同社の調査分析レポート「IoT用の計測器 世界市場の展望」によると、通信システム向けの計測器の世界市場規模は、14年の3億4690万ドルから、21年には約9億10万ドルに成長する見通し。調査では、3GやLTEなどセルラーIoTネットワークと、ZigBeeやBluetooth、無線LANといったワイヤレスIoTネットワークの計測器を対象とし、RFシグナルジェネレータ、スペクトラムアナライザ、荷重・機能試験器、プロトコルアナライザ、ネットワーク監視システムなどとなる。
IoT向け計測器市場は、先を見据えたニーズに対するエンドユーザーの認識が低く、適切なソリューションを特定出来ないことが成長を留まらせていると分析。さらにIoTを取り巻く業界標準が不明瞭で、計測器の調達に必要な高額投資を課題としている。同社はその解決のためには、エンドユーザーに向けた特殊な計測器の相互運用性や必須要件についての情報提供が重要としている。