オムロンは、米国の産業用ロボットメーカー「アデプト テクノロジー社」を買収すると発表した。株式公開買い付けを通じ、同社の株式を取得、その後合併を実施することで完全子会社にする計画。買収額は約240億円で手持ち現金でまかなう予定。
公開買い付けは9月23日(米国時間)に開始、買収完了条件が整う前提で10月22日(同)に終了する見込み。
今回の買収に関し、宮永裕執行役員専務インダストリアルオートメーションビジネスカンパニー社長は「アデプト社の技術を取り込むことで、今までできなかった“高度な省人化”や“人と機械の調和”を実現し事業を大きく前進させる」とし、アデプト社のロブ・ケイン社長兼CEOは「両社の製品がシームレスに合わさることにより、世界中の製造業の顧客に統合したソリューションを提供することが可能になる」とコメントを発表した。
アデプト社は米国を拠点とする産業用ロボットメーカーのリーディングカンパニーで、医療、エレクトロニクス、食品、および半導体を含む高成長市場に加え、工作機械自動化や自動車コンポーネントなどを含む従来の産業分野に対し、分野ごとに特化したコスト効率に優れたロボティクスシステムとサービスを提供している。
オムロンは自社の強みである産業用センサーをはじめとした「I:インプット」、産業用コントローラなどによる「L:ロジック」、モータなどの「O:アウトプット」に、安全機器を加えた「S:セーフティ」を総称して「ILO+S」と呼んでいるが、同じ制御プラットフォーム上に「R:ロボット」がシームレスに接続されることで、顧客の課題にさらに応えていくとしている。