ヤマハ発動機は、業界トップレベルの優れた生産性と高精度搭載をともに実現した高速・高精度フリップチップボンダ「YSB55w」を新たに開発し、12月から発売する。
新製品は、生産規模が拡大している情報通信機器やデジタル家電などに組み込まれるフリップチップを基板などに搭載するフリップチップボンダで、高剛性フレームにデュアルボンディングヘッドや新開発の高分解能チップ認識カメラを装備。ウエハ供給からのフリップチップを同社従来機種比約3倍となる13000UPH(プロセス時間を含む最適条件時)で搭載可能とするほか、同比2倍の搭載精度プラスマイナス5メートル(3σ)を確保し、最新・最先端のフリップチップに求められる高い搭載精度を実現するなど、市場のさらなる量産志向に対応して開発したもの。
高度な構造解析による高剛性フレーム&ビームをはじめ、高速性と優れた位置決め精度を実現した自社開発リニアモータ、新開発の高精度実装ヘッド、機能を向上した同社独自の多重搭載精度補正システムMACS(Multiple Accuracy Compensation System)などの採用により、搭載精度を確保。また新開発の熱解析・熱補正アルゴリズムにより、高精度搭載を継続的に維持するなど、使用現場において最適条件で稼働できる性能を実現している。
また、高性能な位置補正用バンプ認識カメラを搭載し、バンプの欠落チェックと同時にバンプ基準での位置補正を精密に行い、高精度搭載を実現している。販売計画は中国、台湾、韓国を含めた国内外で発売から1年で55台。