八洲産業(福岡市南区大楠2-9-14、TEL092-521-0761、高椋正年社長)は6日、福岡市の福岡日航ホテルでインダストリー4.0をテーマとした講演会「ドイツが描く“インダストリー4.0”最前線とものづくり日本」を開催した=写真。ベッコフオートメーションの川野俊光社長とバルーフの吉田憲司社長を講師に招き、九州の大手FA産業の技術責任者などを中心に約60人が参加した。
高椋社長は冒頭に「今回、九州で初めてとなるインダストリー4.0の講演会を開催できて大変光栄に思っている。九州福岡という土地は古来、外国の文化を受け入れる玄関口となった土地で八洲産業も1957年の創業以来福岡および東京で事業を拡大してきたが、2012年にソウル支店を開設し外国籍の従業員を増やし欧州、アジアをはじめ海外の製品をお客様に紹介することにも注力している。今回も“インダストリー4.0”に関連するドイツの製品を幅広く紹介することで、さらにお客様の事業の発展に役立ちたいと思っている」と述べた。
ベッコフオートメーションの川野社長は講演の中で、“インダストリー4.0”がドイツの国家的なプロジェクトとして産学協同で製造業の競争力を高めるために設立されたことを紹介。高効率のスマート工場やマスカスタマーゼーション(IoT技術を駆使して大量生産を顧客の個別の要求や仕様を取り入れながら生産する方法)の出現などで今後、製造業の根本的な方法と役割を変える可能性があることを述べた。また、自社が開発を手掛けたEtherCATがいかにこうした動きに貢献しているかにも言及した。
続いてバルーフの吉田社長は、「“インダストリー4.0”の導入事例」の講演で生産の効率化、スマート工場実現の重要性とその課題を現場の視点から解説。そのプロセスで自社も手掛けるRFID、IO-Linkなどの貢献について詳細を述べた。