日本モレックス(神奈川県大和市深見東1-5-4、TEL046-261-4500、梶純一社長)は、FA用途向けに標準のM12コネクターに比べ4倍の電源能力を備えた「Brad
M12電源用F型コネクター」を発売した。
新製品は、FAや産業用途向けに定格電圧が300V AC/DCで、最大二つのDC電源回路(2xVマイナス/2xVプラス)に対応。1ピンあたり最大電流16.0Aと、M12型コネクターとしては業界トップクラスの電流性能を有すると共に、IP67防水・防塵規格に準拠している。
また、暗やみや障害物などで嵌合(かんごう)相手のコネクターが見えなかったり、嵌合位置の確認ができない場合でも、正しく嵌合できる堅強なブラインドメイトキー設計構造を採用しており、目視が困難箇所でも確実な接続が可能。しかもF型の嵌合インターフェースを採用することで、他のM12型コネクターとの誤嵌合を防止できる。さらに、コンタクト筐体(きょうたい)内にピンを設計することで、露出したピンからの感電を防いで指の安全に配慮するとともに、独自の放熱設計によって、小型でありながら放熱効率性を強化し、高電流に対応している。
同社では、産業用コネクターのオープンスタンダード化が進展していることから多様なプラットフォームやメーカーからの採用を想定して、IEC61076-2-111の標準認可取得や、ANSI/EIAの認可も申請中である。最大14AWG/2.5平方ミリのケーブルサイズに対応可能なため、幅広い電源用途で使える。主な用途は、DCモーターやドライバー、24VDC補助電源、分散制御システム(DCS)、バルブアクチュエーターといったFA用途に加え、小型LEDや一般的な照明機器などの産業照明用途、自動計測モジュールや制御システム、オンボード電源、照明用電源といった車載用途に適している。