産業用デバイス分野での企業間協力が広がっている。インバータシステム分野では、新電元工業が開発した「コンバータ・ブレーキ パワーモジュール」と、三菱電機が開発した「超小型DIPIPM Ver.6」が基板実装の高さなどをそろえることで、顧客の利便性向上に寄与する取り組みを行っている。
両製品を採用すると、たった二つのパワーモジュールでインバータシステムの主回路構成が可能になる。
また、両製品はプリント基板からの高さが共通なため、放熱フィンの設計・取り付けが容易になる。ディスクリート品で主回路を構成する従来の設計に比べ、実装面積、設計工数、生産性全てにおいてメリットが大きい。
新電元工業の発売するコンバータ・ブレーキ用パワーモジュールは、「ブリッジダイオード」「IGBT」「ダイオード」とそれぞれ個別構成されていた回路をモジュールとして1パッケージに集積。従来品に対して実装高さは同等としつつ、実装面積を約40%低減することに成功している。
また、放熱性の高い絶縁パッケージとし、熱抵抗を従来品と比較し約44%低減している。
省エネ・小型化が産業機器の選定において重要視される機運が高まっており、産業機器向けデバイスでもより一層の小型化、省エネ化が期待される。