日立製作所は、グローバルに事業を展開する製造業向けに、IoT技術でバリューチェーン全体をデータでつなぎ、モノづくりに関するQCDRの全体最適化を実現する「日立トータル・サプライチェーン・マネジメント・ソリューション/IoT(TSCMソリューション/IoT)」を10月26日から販売開始した。
同製品は、経営管理、設計、製造、サプライチェーンマネジメントなど、製造業のバリューチェーンを支える各業務システムをクラウド経由で相互に連携し、グローバルに分散する拠点間で、設計や製造設備、部品在庫の状況などに関する情報をリアルタイムに共有して可視化する。
これによりグローバルに一体的な生産管理を行い、モノづくりのQCDRの最適化を実現。例えば、製品回収が必要となった場合、工場内に蓄積した3Mに関するトレーサビリティ情報から回収の影響範囲を容易に特定し、経営への影響を最小限に抑えられる。メーカーからサプライヤーまで情報の連携範囲を広げることで、バリューチェーン全体での影響範囲を最小限に食い止めることができる。
また、特定拠点の設備の稼働状況に異常が発生した場合、設備の稼働を管理するシステムに異常を通知し、保全システムにメンテナンスの実行を指示するなど、機器の故障に伴う納期遅延や製品品質の低下を抑止することも可能になる。
今後、同社は製造業のバリューチェーンの全体最適化を支援するサービス群を「日立トータル・サプライチェーン・マネジメント・ソリューション」として体系化し、サービスラインアップの拡充と機能強化を推進していく。