本多通信工業(佐谷紳一郎社長)は、GI-POF(次世代高速プラスチックファイバー)で10Gbpsの高速伝送を実現できるコネクタとケーブルのコンセプトモデルを開発した。来年1月からサンプル提供を開始し、2020年度に年間10億円の売り上げを計画している。
コンセプトモデルのケーブルは、慶応大学のフォトニクス研究を中核とした産学官連携プロジェクト「FIRST」の成果から生まれたもので、これに同社のファイバー切断技術とコネクタ技術を融合して開発した。
GI-POFは、メタル電線では難しい長距離・高速伝送と、ガラス(石英)ファイバーでは難しい屈曲性を両立させているのが大きな特徴となっている。
50メートルを10Gbpsの高速伝送が可能で、8Kの超高画質を高速で送受信できることから、テレビの8K放送や医療機器、FA現場で8K画像を生かすことが可能になる。
また、ファイバーを使用現場で加工できる専用のカット工具も開発しており、接続作業も容易に行える。
コンセプトモデルは、メタル電線との比較が容易にできるアクティブタイプと、ガラスファイバーとの使いやすさ比較がしやすいパッシブタイプの2種類がある。
同社では、中期経営計画の新事業製品と位置づけ育成していく方針。
なお、2日から開催のシステムコントロールフェアに出品し、FAや医療などニーズの高い分野への浸透を図っていく。