富士電機は、現場作業の品質向上・効率化および技術ノウハウの伝承・蓄積をサポートする「ウェアラブル型遠隔作業支援パッケージ」を発売した。
同製品は、作業者(現場)が保持するウェアラブル端末(メガネ装着型カメラおよびディスプレイ)と遠隔地の支援者側拠点(本部)をインターネットでリアルタイムに接続し、独自開発のソフトウェアで作業者への支援・指導を行う。遠隔地の熟練技術者からの指示、作業状況の画像・音声入出力、ハンズフリーでの現地作業を可能とし、作業品質向上・効率化・技術伝承に貢献する。
遠隔サポート機能を充実した「スタンダード版」と、作業全体を広くサポートする「プレミアム版」の2種類のソフトウェアをラインアップ。スタンダード版は、本部パソコンとウェアラブル端末との双方向通話や、カメラ画像のリアルタイム転送と本部パソコンでの編集・返信、本部パソコンからウェアラブル端末へコメント送信が可能。
プレミアム版は、事前に登録した作業項目を手順に沿って作業者に投影表示。作業を中断することなく内容を確認でき、抜け漏れを防止。さらに、音声認識により作業内容を記録し、クラウドサーバ内に作業報告書を自動作成。転記ミスを回避できる。また一連の作業内容を動画・静止画で記録・保存してデータベース化することで、異常時の解析や現場状況のエビデンスとして関係者で共有化が可能となる。
端末はメガネ型以外にも、2016年3月発売予定のタブレット型、同9月に発売予定のスマートフォンが選べる。
生産現場はもちろん、受変電設備やデータセンターなど各種施設の保守・保全作業、物流倉庫でのピッキング作業など、幅広い用途での活用が可能となる。
販売目標は、パッケージ売上高として18年度30億円を目指す。