野村総合研究所は、英オックスフォード大学のマイケル・A・オズボーン准教授とカール・ベネディクト・フレイ博士との共同研究により、国内601種類の職業について、それぞれ人工知能やロボットなどで代替される確率を試算。この結果、10~20年後に、日本の労働人口の約49%が就いている職業で、人工知能やロボットなどで代替できるとの推計結果を発表した。
試算は、労働政策研究・研修機構が2012年に公表した「職務構造に関する研究」で分類している、国内の601の職業に関する定量分析データを用いて、オズボーン准教授がアメリカとイギリスで実施した分析と同じ手法で行い、その結果を同社がまとめた。それによると、日本の労働人口の約49%が、技術的には人工知能やロボットなどにより代替できるようになる可能性が高いという結果が出た。
芸術や歴史学・考古学、哲学・神学など抽象的な概念を整理・創出するための知識が要求される職業や、他者との協調や、他者の理解、説得、ネゴシエーション、サービス志向性が求められる職業は、人工知能などでの代替は難しい。一方、必ずしも特別の知識・スキルが求められない職業や、データの分析や秩序的・体系的操作が求められる職業は、人工知能などで代替できる可能性が高い傾向が確認できた。
同社は、16年1月12日に、NRI丸の内総合センターで世界最先端の人工知能研究者である、英オックスフォード大学のオズボーン准教授と東京大学松尾豊准教授を招いた研究報告講演会を開催する。
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