▼「ガラパゴス」-この言葉を聞いてどんなイメージを持つだろうか?
「世界標準とは違う独自基準を持つ非効率さ」-産業界ではこんな言葉の意味が独り歩きし、悪いイメージが定着してしまっている。でも、果たしてこれは正しいことだろうか?
▼ガラパゴスという言葉は、自ら作り出し、使っているものが周りの大多数とは違っていたからこそ言われる言葉である。誰かの後ろをついて回る状態では決して言われない。その意味では、何かを作り出す技術がある、チャレンジをしたものに対して贈られる“賛辞の言葉”である
▼これからの日本の製造業は、何かを生み出す側に立たなければならない。生産・量産は生産コストの安い新興国に行くのは必然。ヨーロッパやアメリカと同様に、新しい付加価値を作る側にシフトしていかなければならない。そこで大事になるのが「ガラパゴス」だ。自由なものの考え方で、さまざまなものを作り出す。これこそが“多様性”あふれる日本の強みだ。日本は多くのシーズを作り出せる稀有な存在である。失敗を恐れず、新しいものを次々に生み出していくこと。それがこれからの生きる道になる。