NXPセミコンダクターズジャパン(東京都渋谷区恵比寿4-20-3、TEL03-6732-7929、原島弘明社長)は9日、半導体世界大手のNXPセミコンダクターズとフリースケールセミコンダクタの2社の経営統合が完了したことを発表した。
今回の合併により売上高1兆円、ノンメモリ市場で世界4位、車載向けではナンバーワンの巨大半導体メーカーが誕生したことになる。
原島社長は「両社には重複するところがなく、1+1=2になる。特に車載における売り上げは断トツのナンバーワン。日本は自動車が強いマーケット。NXPジャパンとしてもこの強みを生かして運営していく」と抱負を述べ、自動車業界に力を入れていく方針を明らかにした。
新NXPでは、自動車の進化、将来的な自動運転時代に向け、レーダーやビジョンなど「センシング」、フリースケールが強いMCUなど「プロセッシング」、パワートレインなど車の制御関係の「アクト」、デジタルネットワークやインフラに対する「ビッグデータ」を一気通貫で提供できるようになる。また、ネットバンキングやモバイル決済などエンド・ツー・エンドのセキュリティー技術にも強みがあり、IoT時代のスマート社会に対してもセキュリティーとネットワーク構築技術で力を入れていくとしている。
今回の合併の存続会社・ブランドは、ともにNXPセミコンダクターとなる。
両社ともに50年以上の歴史を持つ世界的な半導体大手メーカー。3月にNXPがフリースケールを118億ドルで買収することで合意していた。