半導体製造装置協会(SEAJ)は8日、東京都千代田区の一橋講堂で創立30周年記念講演会と祝賀会を開催した。半導体製造装置メーカーなどから400人が参加した。
牛田一雄会長は「1985年から2005年の20年間は、シリコンサイクルの波を受けながらも右肩上がりで成長を続けてきた。08年のリーマン・ショック以降、ビジネス環境は大きな転換期を迎えたが、統廃合など試練を乗り越えることで世界と戦える強さを身に付けた。最先端技術を開発し、海外でも高いシェアを持っている。近年はアベノミクスで環境が大きく変化している。これをチャンスととらえ、日本の成長戦略の一翼を担えるように頑張っていきたい」とあいさつした。
記念講演会として、14年にノーベル物理学賞を受賞した名古屋大学未来材料・システム研究所未来エレクトロニクス集積研究センターセンター長の天野浩教授が「窒化物半導体デバイスの歴史と今後の展開」と題した講演を行った。
次いで、会員各社の若手社員が集まり、半導体製造装置の将来予測とその対応策を検討した「2020年プロジェクト」の結果を報告。IoT時代によって半導体市場は倍増し、市場内訳も最先端と成熟とその中間の三つに分かれ、それぞれの市場においてビジネスモデルの変革や生産技術の高度化の必要性などを報告した。
この結果を受けてパネルディスカッション「2020年以降の半導体製造装置産業で勝つために」を実施。IoT時代を迎えて半導体市場は爆発的に増え、未来は明るいことを確認。あとは各社がどう自社のビジネスにつなげていくか、ということを訴えた。