安川電機は、搬送工程の技術革新につながる次世代の搬送位置決め装置「マルチキャリアモジュール」を開発した。
同製品は、リニアモータで駆動される複数のキャリアがそれぞれ独立して製品を搬送・位置決めし、変種変量の需要に対して効率的な生産を実現する。
標準モジュールを組み合わせるだけで自由な搬送軌道を構築。キャリア独立制御によって高速・高精度搬送とタクト最適化で変種変量生産に対応。分岐合流モジュールを使って異工程や混流生産にも有効に使うことができる。
接触式給電・通信によって省配線化し、可動コイル型省磁石リニアモータで固定子を簡素化。フレキシブルな生産ラインや長距離ラインも構築できる。センサーレス制御でリニアスケールがいらず、生産量に合わせて標準モジュールを組み合わせるだけなので、過不足ない最適な生産ラインが構築でき、低コストで運用が可能。産業用電子機器や家電、自動車向けの機械部品などの組み立てラインに最適となっている。
今後の生産ラインにおける搬送工程は、ベルトコンベヤーのように同じ機種を大量に搬送するのではなく、変種変量の生産にフレキシブルに対応できるような高度な技術革新が求められている。同社は、そのニーズに対してマルチキャリアモジュールを開発したとしている。