日本製半導体製造装置とFPD(フラットパネル・ディスプレイ)製造装置の2016年度販売高は、前年度比5.5%増と4年連続伸長する。半導体製造装置が同6.0%増の1兆3975億円と4年連続、FPDが同20.9%増の3747億円と2年連続プラスになる。また、14年度~17年度までの年平均伸長率は4.4%となる。
日本半導体製造装置協会(SEAJ)は、17年度までの日本製半導体製造装置とFPD製造装置の需要予測をまとめた。
15年度は、半導体製造装置の成長と調整局面にあったFPD製造装置の成長で、全体で7.4%増の1兆6795億円となる見込み。
16年度は半導体製造装置が微増、FPD製造装置は引き続き販売が拡大し、5.5%増の1兆7722億円と予測。17年度はFPD製造装置の減速もあり、全体では0.4%増の1兆7790億円と予測している。
この結果、最近では12年度の1兆2373億円を底にして前年度を上回って推移していることになる。
このうち、半導体製造装置は、15年度に例年底堅いファウンドリやロジックメーカの投資が先送りされた結果、6.0%増の1兆3697億円となり、16年度は微増の2.0%増の1兆3975億円、17年度はマクロ経済そして電子機器/半導体が緩やかな成長に戻ることから装置需要も回復するとして4.4%増の1兆4590億円と予測している。
FPD製造装置は、15年度に中国での大型パネル用設備投資が継続し、後半からは中小型パネル用設備投資が計画通りに進められていることなどから、14.0%増の3098億円となる。16年度は、OLED(有機EL)を含む中小型パネル向け投資と15年度からの繰り越し分などが加わり20.9%増の3747億円と予測し、17年度は、OLED向け中小型パネル用設備投資が増加するものの、大型パネル向け投資減の影響で14.6%減の3200億円になるとしている。
半導体の需要は、PC需要の低迷やタブレットの急減速、スマートフォンの成長鈍化により、15年は金額ベースでマイナス成長となる見込みであるが、16年以降は世界経済の回復とともに緩やかな成長軌道に転じることが見込まれている。
スマートフォンを中心とするモバイル機器とSSDが引き続き成長ドライバーとなり、今後はIoT関連の需要増の中で、サーバーや通信インフラ、自動車、産業機器などでの成長が期待されている。
一方、FPDはTV市場の大型化・高精細化が進み、低価格化も相まって堅調に推移。スマホ向け市場もタブレットやノートブックPCに続き、需要が減速傾向にあるものの今後も中小型パネルを牽引することが見込まれている。