R-INは、同社が提供する産業向けプラットフォームの総称。「32BitCPU」「ハードウェアリアルタイムOSアクセラレータ」「イーサネットアクセラレータ」を搭載し、産業用機器に必須の「高速タスク処理」「低揺らぎ処理」「低電力処理」と「高速イーサ通信」を実現したエンジンなどが中心となる。製品としてはR-INエンジンを搭載した産業機器向けマイコンなどが発売されている。
R-INコンソーシアムは、産業分野における機器開発の効率化、高付加価値化および活性化を目的に2014年4月から本格的な活動を開始。53パートナー(16年1月現在)で活動を推進している。参加企業は開発環境・組み込み評価ボード、OS・ミドルウエア、プロトコルスタック、受託開発・コンサルティングと多岐にわたり、第4次産業革命に向けたプラットフォームソリューションを構築する場として連携を強化している。
基調講演では同社第二ソリューション事業本部産業第一事業部事業部長傳田(でんだ)明氏による「ルネサスの産業分野への取り組み」が紹介され、日本GE、ベッコフオートメーション、三菱電機、オムロン、図研エルミック、クロスコンパス・インテリジェンス各社の業界をリードする第一人者から、次世代の製造業についての取り組みや最新事例が発表された。
展示会場ではコンソーシアム参加企業による展示が行われ、来場者とコンソーシアム参加企業が資料やデモ機を前に、活発な情報交換を行った。
同コンソーシアムのコンセプトは二つ。「つながる工場」の実現に向けたプラットフォームソリューションの構築を工場の効率化/高付加価値化をパートナー連携で実現することと、産業ネットワークの採用に取り組むFA機器ベンダーに対し、開発環境提供や受託開発を通じ、高品質なネットワークの早期市場導入のトータルサポートを行うこと。今後100社の参加をめざし、「開発受託」「コンサルティング」サービスを提供できるシステムインテグレータ企業の層を厚くしていくとしている。