サーボモータは、半導体製造装置や工作機械、ロボットなどの高精度な制御のキーデバイスとして拡大を続け、1000億円を超える市場を形成する。
日本電機工業会(JEMA)の2015年度の生産見通しは、前年度比5.3%増の1058億円。上期は前年同期並みとなる同1.4%増の506億円。工作機器や半導体製造装置向けなどアジア向け輸出の減少が影響した。下期は、重電機器全体として、中国を中心にアジア経済の減速を受けて輸出が減少傾向にあり、重電機器全体として前年同期を下回ると予測。その中でサーボモータは同4.6%増の529億円を見込む。
技術的には、高機能化、小型・軽量化、高速応答、高精度化、位置決め時間の短縮化のほか、ネットワーク化、モジュール化などがポイントとなっている。特に高速応答や振動抑制機能などが進化し、調整レス機能の進化によって、ゲインの調整なしで発振せずに俊敏に動作可能となっている。装置内のサーボエネルギーを有効活用し、2軸アンプやDCバスの接続による複数軸間での回生エネルギーなどにより大幅な省エネ化も実現している。
しかも、機能安全規格で国内初となるIEC61508安全度水準SIL3にも対応。マニュアルやトラブルシュート情報を表示できる製品も出ている。