バーコードや2次元シンボル、RFID、バイオメトリクス(生体認証)など自動認識機器の市場は、トレーサビリティや物流システムの効率化ニーズなどを背景に需要が拡大。またIoTでは個体識別と情報管理が必須なことから、さらなる拡大が期待される。
日本自動認識システム協会(JAISA)の出荷統計によると、2014年の自動認識機器市場の出荷金額合計は、前年比4%増の2336億1000万円。消費税の増税やWindowsXPのサポート終了に伴う駆け込み需要があり、自動車や電気、機械など輸出関連業界の設備投資が増加したことから全体として需要増となった。
15年は、自動車や電気、機械業界の設備投資需要に加え、個人消費の改善による流通やサービス業の設備投資需要まで広がり、スマートフォンやタブレットなどのビジネス利用が増加。前年比2.4%増の2391億円の見込みだ。
16年以降は、IoT化の進展により従来の省力化や効率化に加え、安全・安心や物流・製造など現場の見える化、顧客サービス向上で拡大が見込まれる。物を認識する技術として自動認識技術が必須となる。また現場でのモバイルの活用が進み、ウェアラブル機器も広がり始めている。指紋や静脈、虹彩認証、音声認識などバイオメトリクス技術も進化。多方面で導入が進む。