今年の半導体製造装置の市場環境につきましては、昨年夏からの減速状況から抜け出し、米国経済の好調に支えられながら成長することが予想されています。パソコン市場の成熟化、スマートフォン市場の成長鈍化などの不安要素はありつつも、CMOSセンサー需要の拡大に伴う日本の半導体製造装置市場の活性化や、中国政府によるFPD産業への積極投資などが期待でき、市場は拡大することが見込まれます。円安による為替のメリットもうまく利用することでさらなる成長が期待できると考えています。
ところで昨年末、税制調査会の了承を受けて、ようやく税制改正大綱が決定されました。
これによると、法人実効税率は2016年度には現在の32.11%から29.97%に変更され、18年度には29.37%にまで引き下げられる計画です。13年度の37%と比較しますと、実に7%を超える大きな下げ幅となります。これは安倍政権の「新3本の矢」の具体化に向けた施策の一つであり、企業の収益力を高めつつ、同時に国内投資を強く促すものになります。
ご存じの通り、当協会では13年から3年連続して「税制改正に関する要望書」を経済産業省に提出させていただきました。
今回の法人実効税率の引き下げは、まさにわれわれが要望していた提案項目の一つですので、経済産業省の皆さまをはじめ多くの関係者の方々のご尽力に心より感謝申し上げます。
昨年は、当協会の創立30周年という記念の年でした。コンプライアンスを順守しつつも会員企業のメンバーによって各種プロジェクトが次々と発足し、若い人を中心とした新規の活動も活発に行われました。若い人のフレッシュな力とこれまでの諸先輩方が積み上げてこられた実績を融合し、新しい協会活動をこれから築き上げることで半導体・FPD製造装置産業のさらなる発展を目指していきます。
最後に、皆さまのますますのご発展とご活躍を祈念いたしまして、新年のごあいさつとさせていただきます。