2015年9月期の売り上げは順調であった。鉄道車両向けとPV関連が順調に伸びたのが要因である。PVは伸び率が鈍っているものの堅調に推移しており、また高速電源切換装置もコンスタントに売り上げにつながっている。
16年9月期も20%増の売り上げ計画でスタートしている。営業面では、国内に加えアジアを中心に海外市場の強化を進めている。
製造面の強化に向けて、直流機器試験用のバッテリ装置を本社工場と千曲工場の2カ所に導入している。千曲工場では、最大350個の12V120Ahのバッテリをつないだ試験が可能で、これだけの試験設備を持っているところは少なく、他社からも実験用に利用してもらっている。
また、交流機器試験用としては新たに両工場に250KVAのモータージェネレーターを導入した。今年はさらに、UPS(無停電電源装置)の試験装置も入れ替える予定である。
昨今、PVやバッテリ、鉄道車両などをはじめとして、直流機器の普及が急速に進みつつある。当社は直流機器の技術と品ぞろえで、顧客から高い評価をいただいているのが大きな強みとなっている。直流は交流に比べ、接点のアーク処理に高い技術力を求められる難しさがあるが、電力を効率的に使えることから、さらに技術力を磨き、このアドバンテージを維持し、引き続き努力していきたい。
当社の直流機器製品が、日本の直流時代を支えるうえで大きな役割を果たすことを期待している。