2015年12月期業績は、連結売り上げで前年度比ほぼ横ばいであったが、営業利益は約20%増と計画通りで終わった。収益性の高い市場へ販売をシフトしたことが奏功し、また、昨年4月から東京・秋葉原地区で実施している共同配送で物流費が下がったことも大きい。同時に、同業者との在庫持ち合いで在庫回転率を上げられたことが利益増加に貢献した。
今期は売り上げ5%増、営業利益20%増の計画でスタートしている。
今年は「地頭力」をテーマに、多様なソリューションで多面的にお応えしていきたいと思う。商品と市場をパズル的な発想で組み合わせ、今ある仕入れ先、販売先という資産を生かしながら提案していく。これへの対応を早いレスポンスで行うことで販売競争に勝てることにもなる。社内も各社員が多能工化することで、部門間を越えた仕事の分担が可能になり、限られた人数と時間のなかで処理することができるようになる。
日本の良さを海外の人の方が気づいていることが多いだけに、今こそ悲観的な見方を捨てた取り組みが重要だと考えている。商社はお客さまの状況に合わせた提案ができる立場にあることを再度認識し、秋葉原にある同業者というバックヤードを生かしながら、メード・イン・ジャパンというバックボーンの強みに加え、フェースツーフェースを組み合わせながら新たな展開を図っていきたい。
当社が注力しているLED照明用のコネクタなどは、ビルのリニューアル化でまだまだ市場拡大が見込め、また4K・8Kといった高解像度の画像技術周辺には日本にしかない独自の高い技術・装置も多く、これからの市場として期待できる。国内にはまだまだ掘り起こしを待っている市場が残っていることに自信を持って取り組んでいきたい。