2015年の売上高は151億8700万円で、営業利益率も31%と好調だった。リーマンショック以降、順調に成長を続け、過去3年間の平均営業利益率は25%となっている。主力製品は、世界シェア50%のマスク欠陥検査装置「MATRICS」と、マスクブランクス欠陥検査装置「MAGICS」で、それぞれ売り上げ(過去3年間の平均)の36%、26%を占める。
今、半導体市場はIoTの盛り上がりを受けて拡大傾向にある。最先端のアプリケーションプロセッサは今後回路線幅が10ナノメートル、7ナノメートルと微細化が進み、ダブルパターニングやデバイス構造が複雑化してマスク枚数は増加傾向にある。マスクに傷やゴミがあると歩留まり悪化に直結する。定期的なマスク検査が必須で、マスク欠陥検査装置の需要は堅調に伸びていくだろう。また、マスクブランクス欠陥検査装置に関してはニッチ市場だが、当社がシェア100%を持っている。
16年はウエハ関連検査装置をもう1本の柱として育てていく。最先端の半導体はさらに微細化していく。また回路を積み重ねる3次元積層デバイスや、SiC、GaNといった化合物半導体など新しい技術や材料が使われ、従来とは異なる検査装置が求められている。この新しいニーズに対し、リソグラフィプロセス検査装置「LX330」やパワー半導体用のSiCウエハ欠陥検査/レビュー装置「SICA88」などを展開し、他社との差別化を図っていく。
当社は、海外の売上比率が過去3年平均で約70%と非常に高い。中国は国策で国内の半導体産業を強化しようとしている。その需要に期待している。