今期は中期構想でも明示している通り、「自動車」「ヘルスケア・メディカル」「エネルギー」分野に引き続き注力し、FAを含む産業機器分野を伸ばし、年率5~10%の安定的な売り上げ成長の実現を目指していく。
そのため、センサというキーデバイスをシステムインテグレータに対し使いやすい状態で提供することに注力する。素子の提供だけではなく、使ってもらいやすくするために「スターターキットプロジェクト」も開始した。これは「エンジニアフレンドリー」をコンセプトに、1社1社異なるニーズを拾い上げ、価値提供していく取り組みで、仕様確認から設計支援まで幅広くWEBを活用して幅広く対応していく。セラミックの既存技術に加え、MEMSセンサ、磁気センサといった各種センサの技術を活用してアプリケーションも広げていきたい。産業向けでは、ショックセンサを応用して異常振動を捉え、機械・装置の予防保全につなげる用途などに期待している。MEMS技術を応用した傾き検知センサはロボットへの採用が今後も増えそうだ。素子だけではなく、アルゴリズムや解析技術も含めて提案していく。
IoTソリューションの提供にも注力していく。当社の無線通信技術の活用により、現場でセンシングした生データを当社のゲートウェイ経由で収集を行い、データマイニングで意味づけし、顧客がデバイスを意識せずに有意な情報を取得できるSyCloud(サイクラウド)を使ったサービスも今年中に提供を開始して、顧客の資産を有効活用する手助けをしていく。