圧着端子・圧着スリーブで知られるニチフ(大阪市鶴見区鶴見1-3-58、TEL06-6911-1411、森良夫社長)の単一コネクタで、オス・メス接続が可能なコネクタが工数削減に寄与するとあって売り上げが伸びている。
シリーズ名は圧接形中継コネクタ「セミ・シェップ(SEMI SHEP)」。通常、コネクタはオス・メスそれぞれ形が異なるため、在庫を両方持つ必要があるが、同シリーズはコネクタを上下180度回転させるだけで、オスとメスの接続が可能で、在庫管理工数が削減できる。さらに、電線被覆むきが不要で、プライヤで簡単に接続できるため、配線にかかる時間も短縮。
製造現場では産業用ネットワークが普及し、制御盤に直接配線される信号数は減少傾向にある。しかし、自動装置の高度化に伴い、PLCや産業用PCを中心としたコントローラに取り込まれるセンサなどの機器数は増える傾向にある。
また、機器接続の無線化には、電源の確保や安定性、応答速度といった課題も多く、有線で接続されるケースが圧倒的に多い。そのような中、機器をコネクタで中継し、機器破損や断線発生時に即座に復旧させるニーズは高く、配線工数が削減できる同シリーズは、電気設計担当者はもちろん、保全担当エンジニアにも高い評価を得ているという。
同製品のラインアップは、2種のサイズのコネクタで適合電線サイズがより線で0.08~0.5平方ミリ/AWG28~20。単線は径0.4~0.85ミリ。定格電流はAWG24使用時2A、同20が3A。