日本半導体製造協会(SEAJ)は8日、創立30周年事業として行った「2020年プロジェクト報告」の発表会を行い、約80人が参加した。
同プロジェクトは、同協会30周年記念として、25年以降も日本の半導体とFPD製造装置業界が世界で戦い、勝つための戦略を検討したもの。メンバーは会員企業の若手社員を中心に構成され、新しい戦略である「2020年プロジェクト」と、戦略構築のための「長期市場予測」を検討した。
長期的な市場予測として、電子機器・半導体産業はIoTを契機に大きく成長し、それにともなって半導体製造装置の売り上げも大きく伸長と予測。半導体デバイスも「最先端世代」「成熟先端世代」「成熟世代」の三つのセグメントに分かれていく。
同プロジェクトでは、それぞれの世代に対して新たなビジネスモデルを提案した。
最先端世代に対しては、革新的な技術開発が必要になることから、半導体製造装置メーカー同士のコンソーシアムを組み、各メーカーが知見を補い、開発費を抑えながら技術開発を行うことが大事だとした。
成熟先端世代は、従来の装置売り切り型のビジネスモデルから、従量課金型と総合提案型への変革を訴えた。成熟世代ではIoTとAIを活用したFaBIA構想を提案。ランニングコストを抑えた、生産管理のできる新規装置を投入することで、古い設備の入れ替え喚起を行っていくことを提案した。